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2020.05.01
その他

家にいたくない子どもたちの総合支援拠点作りをスタートします。

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こちらの事業は3keysがかつてから実施していけたらと思い、温めていたものです。

虐待は児童相談所、いじめは教育委員会、犯罪被害は警察、自殺相談は厚生労働省、妊娠相談やセクシュアリティや引きこもりはまた別のところ…しかし、虐待が自殺願望につながったり、いじめが犯罪被害に発展したり、性虐待が妊娠につながったりと、なやみが複雑であればあるほど、1つの相談機関では解決できないことの方が多いです。

そのたびに子どもたちは新しい支援機関に相談をして、一から悩みを打ち明けたり、知らない場所に連れていかれるのは、相談のハードルをさらに上げてしまうと、もどかしい思いをしてきました。

一つの場所で、様々な相談が乗れるようにしたい。また、悩みが深刻化する手前の段階で、相談しなくても逃げ込める場所を作ってあげたい。そう思ってきました。

地域には子どもたちのために色んな居場所が開かれていますが、虐待やいじめ、性被害を受けた子どもたちにとって、地域はかえって相談しづらい場所になりかねません。自分たちの相談が、親や学校に知られるのではないか、友達に相談したことが伝わってかえっていじめの原因になるのではないか、相談先への行き帰りに誰かに会ったら… 子どもたちはそんなことを思い、自分の身近な人や場所にはかえって距離を感じることが多々あります。

渋谷や原宿や繁華街。そういう場所が居場所がない子どもたちの逃げ場になるのは、そういった背景があります。

これまでも早く作らなければと思ってきましたが、いつまでも先延ばししてはいけないと、今回コロナによる緊急事態を受けて痛感しました。専門家によると、コロナが終息するには1.5~2年ほどかかるといいます。平時ですら脅かされていた子どもたちの安全は更に危険なものとなると感じています。これ以上先延ばししてはいけないと決めました。ぜひ最後まで読んでいただき、応援していただけたら嬉しいです。
 

虐待を受けてきた子どもたちから寄せられる声


私たちは10代が利用できる様々な支援機関の情報をまとめたMex(ミークス)というサイトを運営しています。虐待や望まない妊娠といった、誰にも言えない悩みを抱えていたり、そもそも頼れる大人が周りにいない子どもたちが、自分の悩みを吐き出したり、解決のヒントを得るために利用してくれています。2019年度は100万人以上がサイトに訪れ、うち7割が10代でした。

そちらには日々子どもたちからたくさんの声が届いています。コロナ以前からも虐待や性被害などの相談は多く、子どもたちを支援機関につないだり、適切な解決方法などを示してきましたが、まだまだ支援機関の量や機能は十分ではありません。

以下は、コロナ以降(3月1日以降)に子どもたちから寄せられた声の一部です。(許可を取って掲載しています)

コロナによって虐待が深刻化したり、外出制限の中より逃げ場がなくなったり、今後は新たな虐待も増えかねない中で、子どもたちの逃げ場の確保、および、緊急保護などは急務となっています。

親からの暴言が酷い。暴力も振るわれる。助けて。親が怒鳴るから常に怯えてしまうし、食欲も無い。リスカもしてしまう。もう何もかも嫌だ。

お父さんに性行為を受けています。親は離婚して、今はお父さんとお兄ちゃんとだけで、過ごしています。毎日毎日水着で隠れている部分を写真に撮ったり触ったりして、困っています。性行為をしたり、やっているところを、写真や動画にとって、ネットに挙げています。ゴムを付けていないので、7回妊娠して、5回は、帝王切開をして、2回は、産みました。お父さんに、やめてって言っても、親に口答えするな!と言って、ずっとやってきます。エロ動画を見せられて、裸で寝ています。19歳になった今でも、一緒にお風呂に入っています。毎日が地獄です。助けてください。

義父に体を触られるから家にいたくない。

母親と上手くいかない。昨日は怒らせてしまって「お前なんか要らない」「死ね」「一緒に生活出来ない」等、とことん拒絶されてしまいました。母子家庭なので経済的にも厳しい中、私が自分のバイト代で自由に遊びに行ったのがいけないのです。直ぐに謝らなかったのがいけない、母と生活できなくなるのも仕方ないのかもしれないですね。児童養護施設にでも行け、と昨日は蹴られ、物を投げられ、痣ができたり体が痛くなったりしました。本気で児童養護施設に行きたいと思って沢山調べました。18歳になったら出なくてはならないのですね、大学進学は難しいでしょうか、今は母とも話せず自室に篭ってしまっています。どうしたらいいでしょうか、児童養護施設に入所するにはどうしたらいいでしょうか、誰か教えてください。

私は家族が大嫌いです。父は妹に毎日怒鳴ってます。私もよく怒鳴られます その怒鳴り声を毎日聞いてると 死にたくなります 逃げ出したくなります 母も ヒステリックですぐ怒鳴ります 大きな喧嘩した時 蹴られたことが2回ほどあります。父にはいつも気を使わなければいけない事がとてもストレスです 話しかける事が怖いです 外でも怒鳴ります 夫婦喧嘩をして私に親同士の悪口を言ってきます。学校の人は何もしてくれません 辛くなさそうとか 施設に入れることしか出来ないとか 親同士と話してくれたことがないです。どうしたらいいですか

なんだか、家族のことも、友達のことも、わからなくなってきました。自分がいなければ周りは幸せなのかと考えるようになりました。死にたい。でも、母は死ぬなら生きたぶんの金を返せと言いました。私はどうやって死んだらお金を返せますか?人と付き合うのはしんどいです。私は頑張って相手に合わせてるけど、相手からしてみるとつまらなく気分が悪いみたいです。なんでなんでしょうか。どうすれば、楽しいと思ってもらえるのでしょうか。私は、誰のために生まれてきたんだろ…分からなくなりますね。

親に勉強出来ない、塾行ってもバカ、テストで悪い点はとる、まじでお前みたいな子はただのクズ、お前なんて居なければいいんだよ、さっさと出てけ、お前に食事を与えるなど金の無駄、お前なんて高校にも行けない、そんな子を産んだっておじいちゃんに知られたら、倒れるわって怒鳴られた。睨まれ、怒鳴られ、ものを投げられ、それが怖いしかし、みんな遊んでる、どーしても行きたいので、いつもママが留守にしてる間こっそり抜け出し少し遊びに行きます。正直辛いです

 

コロナ以前からパンクしている既存の支援機関


虐待の相談や、保護を担う公的機関である児童相談所に寄せられる虐待にまつわる相談・通報件数は年々1〜2万件ペースで増加しています。一方で、児童相談所の役割の見直しやそこで働く職員の人数は大きくは変わっておらず、児童相談所は常にたくさんの案件を抱えている状況です。

虐待対応件数と児童福祉司数の推移(データ制作:認定NPO法人3keys)

更に私たちが大きな課題ととらえているのは、虐待を受けている子ども本人からの相談はたったの1%ということです。多くは警察からの通報となっており、警察案件として発覚するまで子どもたちや近所の人から通報・相談というのは少ない状況です。

私たちも10年以上虐待で保護された子どもたちと接してきましたが、「なんでもっと早くみつからなかったのか」と思うケースは本当にたくさんありました。子どもたちは、自分が受けているものを虐待と認知していなかったり、児童相談所の存在を知らなかったり、親や兄弟のことを思ってあえて一人で抱えていたりと、様々な理由で一人で抱えるしか選択肢を持たずに過ごしていたことを知りました。

虐待相談・通報の経路(データ制作:認定NPO法人3keys)

また、虐待の相談や通報にいたったとしても、施設に入所するのはわずか4%程度であり、約9割は家庭に戻ることになります。本来は家庭訪問や、親への指導を繰り返しながらサポートし続けることになりますが、私たちは、たくさんの案件を抱えている児童相談所はその機能を十分に果たせているとは思えていません。私たちから虐待の通報や相談をしても、「証拠がないと動けない」「今の状況ではなんともいえない」そんな言葉を何度も聞いてきました。その間、子どもたちを家に帰すしかないということに、ひとりの大人として、本当に申し訳ない思いを抱き、時には私たちの判断で子どもを泊めたりしたこともありました。

平成27年度・虐待相談への対応(データ制作:認定NPO法人3keys)

そして、現在コロナで自宅にいなくてはいけない状況になっており、学校や図書館、アルバイト先、地域のNPOをはじめ、これまで子どもたちにとって逃げ場となっていたかもしれない場所すら閉じている今、これまで以上にその必要性が増していると感じ、いち早く実現するべきだと考えています。
 

シェルターも兼ねた子どもの総合支援拠点


今回の拠点は、私たちだけで実現できる規模ではないと考えています。

虐待を受けていたり、親に頼ることが難しい子どもたちは、それ以外のことも一人で抱えているケースが少なくありません。食事が足りない、いじめや学業不振に陥っても誰にも相談できない、家にいたくなくてなるべく遅くまで帰らないようにする中で、性犯罪や犯罪被害に巻き込まれてしまう、人間関係が築きづらく学校生活や就労に苦労している、親に頼らず生きようとして金銭トラブルや望まない妊娠に発展する、虐待のトラウマなどで心身の不調をきたすなど… 子どもたちの居場所を作るだけではなく、その背後にある子どもたちがひとりで抱えてきた様々な重荷を同時に解決していく必要があります。

子どもたちが抱える様々な重荷(データ制作:認定NPO法人3keys)

現状は、それをすべて解決するには、子どもたちはたくさんの専門機関をそれぞれまわって、同じ話を何度もして、時には「それならまずは児童相談所に行ってください…」と、児童相談所から「その分野はこちらに…」と言われてきたのに、いわゆるたらいまわしにあったりもします。

子どもたちは「やっぱり私が我慢した方が迷惑をかけずに済むんだ」「本当は誰も関わりたくないんだ」という思いを強め、「やっぱりなんでもない」という言葉に行きつきます。そして、二度と、誰かに相談するのは辞めようと心を更に閉ざしてしまいます。そこからもう一度誰かを信用するのは、とても多くの時間と、関わりとが必要になります。どれも子どものせいではないのに。

総合支援拠点で目指す姿(データ制作:認定NPO法人3keys)

私たちとしては、少なくても子どもについては、あらゆる相談を一か所で受けられるべきだと考えています。子どもが色んな場所に行くのではなく、専門家の方から子どもたちがいる場所に行くべきだと考えています。専門用語では「アウトリーチ」とも呼びます。

しかし家に行くのは、親が入れてくれない等色んなハードルがあります。それに虐待を受けた子どもたちにとって家ほど話したくない場所はありません。また、それは家だけでなく、時には「自分の住まいの近く」すらも話したい場所ではありません。親が知ってしまうのではないか、それによってまたたたかれるのではないか、親を知る大人に「親も悪気がないのよ」と言われ、もっと我慢するしかなくなるのではないか。身近な大人が信頼できない場合、子どもたちはそんなことを思い、匿名性の高い場所や物理的距離が遠い場所の方が安心感を覚えることもあります。

総合支援拠点では、子どもの支援を行う様々な公的機関や、専門的なNPOと連携して、子どもたちのあらゆる相談を1か所で受けられるようにします。児童相談所とも連携し、家に帰す予定になっている子どもたちの居場所にしたり、児童相談所に行く前段階の相談・寄り添いなども行っていきます。

ただし、子どもも安心している場所でないと色んな人に相談はできませんので、相談しようと思っていない子どもでも安心して過ごす、避難所でもあるべきです。そのためには、相談ができる個室があればいいわけではなく、子どもたちが家に代わるどんな時でも安心して過ごせる、家のような場所であるべきです。

<予定している開所時間>
なるべく平日・土日限らず、11:00~21:00 
その他、夜間シェルター(宿泊は同場所とは限りません)

<予定している機能>
・家にいたくない子どもたちの避難場所
・専門機関(弁護士・医療機関・行政の福祉担当者なども含む)と個室で個別相談ができる
・食事やシャワー、簡単な学習支援、オンライン教材の提供 など
 

感染予防や、プライバシー保護の観点から


「子どもたちが安心して過ごせる家のような場所」と聞くと、おじいちゃんやおばあちゃんの家のような場所を思い浮かべるかもしれません。

しかし、今回の拠点は、もっと人と人の距離が近くない場を想定しています。その理由の1つは、「子どもたちが人との距離が近いことを必ずしも最初から望んでいるわけではないから」です。虐待や理不尽な扱いを大人から受けてきた子どもたちにとって、知らない大人や知らない人と話すこと、接することはとても不安なことであり、怖いことでもあります。

その場にいるために、誰かとコミュニケーションをとらなくてはいけないということは、実はとても難易度の高いことです。大人ですらもそういう場面はよくあると思います。私たちはつい、「子どもたちは温かく話しかけて、接し続けることがうれしいのでは」と思ってしまうかもしれませんが、それは時に「あたたかく話しかけて、喜ぶ姿を見たい」という私たちの思いや願いであって、子どもたちにとって必ずしも望んでいるものではありません。

いつかそういう風になってほしいという願いや思いを持つこと自体は悪いことではないですが、それを最初のハードルにすべきではないと考えています。例え、人と接しなくても、過ごしやすく、疎外感のない、そんな場を作ることが大切だと考えています。

それならば「ネットカフェ」とか個室でいいのでは?と思うかもしれませんが、「人のコミュニケーションによる愛情・教育・コミュニティ」が時には子どもたちのハードルを上げると思っていますが、「愛情・教育・コミュニティ」などは何かしらの形で子どもたちに提供する必要があると思っています。

教会やお寺や美術館などは、人がたくさんいるわけではないですが、その空間の作りや、歴史や、空気感に癒されます。人がいないからといって、孤独を感じるわけではありません。場のぬくもりであったり、空間や設計に込めた思いであったり、そこに置いてある物ひとつひとつのメッセージでも、十分に子どもたちを癒したり、安心感を持ってもらうことができると思っています。もちろん、人は全くいないわけではなく、人と接しなくても不安にならない程度の配置を心がけるという意味です。子どもたちと専門機関をつないだり、安心感に配慮した形で専門スタッフを配置する予定です。

更に、プライバシーの保護や、コロナ期間中の感染予防という意味でも、人と人の距離を必要以上に縮めない設計にする予定です。
 

アドバイザー・協力者一覧


<アドバイザー>
※準備中。順次公開予定。

<応援者(支援者)一覧>
※準備中。順次公開予定。

現在、こちらの総合支援拠点にご協力いただける企業様や個人様を募集しております。少しでも興味を持たれましたら、ご連絡いただけますと幸いです。

① 準備金及び初期費用を寄付で支援する

以下の費用のご支援をいただける方を募集しています。
1. 改築・リノベーション・家具代
2. 総合支援拠点(シェルター)の家賃
3. 専門スタッフなどの人件費
4. 食事や学習支援の費用

企業様や大口寄付のお問い合わせは、こちらのURL(https://3keys.jp/contact/)よりお願いいたします。
また、すぐに寄付をされたい方はこちらからお願いいたします。

● 子どもたちを継続して応援する
https://3keys.jp/donation/supporter/

● 子どもたちを単発で応援する
https://3keys.jp/donation/bank/

総合支援拠点への使用に使途を限定した寄付は、クラウドファンディングを立ち上げ予定です。少しお待ちください。

② 土地・物件のご寄贈/低価格での提供
<物件の条件>
・300平米以上(ワンフロアあたり150平米以上)
・目黒~池袋付近で駅から場所まで住宅街や、暗い道を通らない場所(徒歩10~15分以内)
・1種低層地域以外
・支援拠点として改装、フルリノベーションが可能な場所

※宗教法人からの土地のご寄付なども承っております。

お問い合わせは、こちらのURL(https://3keys.jp/contact/)よりお願いいたします。