認定NPO法人3keys(スリーキーズ)
寄付・支援

公益財団法人JKAの補助事業完了のお知らせ

公的予算がない中で子どもたちへの支援を形にするためには、寄付や本助成金のように、たくさんの方の支えが必要です。本助成金によって、私たちだけでは実現できないことが実現できました。改めてお礼申し上げます。

本事業の目的

頼れる大人が周りにいない子どもたちは、トラブルに巻き込まれたり、深刻な状態で発見されることも少なくありません。3keysでは、虐待・いじめ・自殺・こころの問題など、深刻な悩みを抱えながらも誰にも相談できずにインターネットに駆け込んだ子どもたちが、安心して頼れる大人や支援団体とつながるよう、大人でも分かりづらい、行政やNPOなどの支援機関の情報を子どもひとりでも違いを比較し、相談できるようなサイト作りを2016年から行ってきました。

その結果、2021年度は約195万人の子どもたちがサイトを利用するまでに発展しました。サイト利用のニーズが多いことは確認できる一方で、600ほど掲載されている支援機関への相談のハードルが依然として高く、相談につながらない子どもたちが一定数いることが課題でした。それらの改善・解決を行うことが本事業の目的です。

10代向け支援サービス検索・相談サイト「Mex(ミークス)。2016年に東京版を立ち上げ、2017年に全国版にリニューアル。支援サービスの検索や、専門家監修のよみもの・動画等を掲載しており、サイト利用者の約7割が10代以下。

実施内容① Mex利用者分析及びサイトリニューアル

2016 年度にオープンしてからの子どもたちの利用状況を分析しながら、より多くの子どもたちが利用しやすいサイトを目指して 2023 年 3 月にサイトのリニューアルを行いました。

あわせて、国内外の個人情報保護法の変化や、検索エンジンの検索アルゴリズムの変化にあわせて、サイトの構成やデザイン等も見直し、様々なインターネット環境の変化の中でも子どもたちが引き続きサイトにたどり着きやすくするための対策を練りました。

相談先としては、新しく 34 の支援サービスをリサーチし、掲載しました。2022 年度掲載サービスは延べ 657 サービスとなりなりました。

リニューアルしたサイトのURL: https://me-x.jp

実施内容② 支援機関へのフィードバック情報の整理及びMexの利用状況報告

Mexでこれまで見えてきたことを、子どもたちに代わって支援機関に伝えるための体制整理を行いました。

加えて、3月4日には、支援機関や子どもの周りにいる大人向けに、思春期の子どもたちの抱えている悩みを正しく理解していただくためのセミナーを実施し、Mexから見えてきた子どもたちのニーズと、支援機関の実態とのギャップを埋めるための取り組みを行い、80名の参加となりました。

コロナの感染拡大に十分に配慮し、オンラインと会場参加のハイブリット型で行い、換気や参加者同士の距離等にも十分に配慮して行いました。

<参加者アンケートより>

Z世代ど真ん中の我が子の理解のため参加しました。どうしてもイライラしがちでしたが、講師の先生のお話を聴き心がリセットされました。—-50代公務員

日々子ども家庭支援センターでの業務を行う中で、中学生の利用できるショートステイがなくて支援に困ることなどがあり、改めて10代の子どもたちへの公的支援の制度が整っていないこと共感しました。 —-50代公務員

今後に向けて

以下は、Mexに寄せられる子どもたちからの声です。

 いつも、わたしの悪口ばっか言います。消えたいと思った時もありました。でもこのサイトを開いて少し、気が楽になりました。ものを壊されたり、差別したりするけど誰かに相談してみようかなって思いました。ありがとう!」

「自分は不登校です最近過剰なストレスに追われています。将来の不安や自分は学校にいってなくていいんだろうかと思って最近は胸が痛く病院にいったけどなにもなく息も苦しくて死にたいです。自分はよく遠慮がちでそれもストレスになったんだと思います。誰も相談する人がいなくてここに相談しました」

「戸籍性は女のはずなのに、自認性は男です。恋愛対象も女性で、保育園の年長頃から同級生の女の子に恋愛感情を抱いていました。自認性が男だと気づいたのもその頃です。(本気で自分は男だと思っていました。)—中略—こちらで吐き出させていただき、ありがとうございました。お陰様で少しばかり気が楽になった感じがします。本当にありがとうございました。また機会があれば利用させていただきたく思います。」

頼れる大人が周りにいない子どもたちは、あらゆる悩みを一人で抱え、自分で解決しようと試みて疲弊しているケースが少なくありません。一方で、支援機関との距離は非常に遠く、これまで身近な大人からも十分な対応を受けてこなかった中で、見知らぬ支援機関に相談することはとても大きな勇気を必要とします。

私たちは既に権利を奪われてきた子どもたちが、少しでも支援機関に相談しやすくしていくことや、相談してよかったと思えるよう、既存の公的支援では足りない点を発見し、改善のための取り組みのモデルを作っていくことを引き続き行います。


虐待や貧困などで頼れる人が周りにいない子どもたちを
サポートする活動へのご協力をお願いいたします。

控除の対象である寄付金のほか、ポイントや古本など様々な方法でご支援が可能です。

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